国内で最もソーシャルメディアを活用しているローソン、その成功事例と手法がとても参考になりました(セミナーレポート)
こんにちは。マーケティング担当の高橋です。
先月、日経デジタルマーケティング主催のセミナー「ソーシャルメディアを売上貢献に結びつける成功の秘訣」に参加してきました。
(1ヶ月以上前の話で大変恐縮ですが)国内で最もソーシャルメディアを使いこなしている企業であろうローソンのソーシャルメディア活用事例の話(ローソンの広告販促企画部兼CRM推進部アシスタントマネジャーの白井明子氏による講演)がとても参考になったので簡単にまとめてみようと思います。
ローソンで利用しているソーシャルメディアはなんと21媒体!
- Google +
- mixi ページ
- Youtube
- ニコニコ動画
- NAVER まとめ(初の企業クライアントに)
- Tumblr
- pixiv
- モバゲー(携帯電話/スマートフォンのみ)
- GREE(携帯電話/スマートフォンのみ)
- Ustream
- foursquare
- Instgram(スマートフォンのみ)
- おけったー
- docomo iコンシェル(iモードのみ)
- ロケタッチ
- Twitpic
- ブログ
- 謎のローソン部(携帯電話のみ)
すごいですよね。21媒体って!
ファンやフォロワーなどの「お友達」は全部で81万人ほどいるそうです。
これだけのソーシャルメディアをどう運用しているのかというと......
社内は12人体制で、ローソンのキャラクターアカウント「あきこちゃん」がつぶやく内容、媒体(TwitterからFacebook、pixivなど)は月曜日から金曜日まできちんと決まっていて、一連のソーシャルメディア投稿フローをまとめたカレンダーを13の部署で共有して各担当者から校正してもらっているそうです。 さらにランキングを社内で定期配信して各担当者へフィードバックすることで、ソーシャルメディアの配信が他人任せではなく「担当者の自分ごと化」させることで上手く回せているようです。
アカウントを「キャラクターにするメリット」とは
ローソンの公式アカウントは「ローソンクルー」のあきこちゃんという架空のキャラクターが担っています。
キャラクターにするメリットとしては、
- 企業のロゴより、人間のアイコンの方が伝播力がアップする
企業ロゴが例えば「からあげ君が美味しくなりました!」というより、キャラクターのアカウントから発信したほうが共感されやすい。 - タイアップがしやすく、キャラクターをもっている企業同士のコラボを実施しやすい
リラックマやけいおん!等、コラボしたキャンペーン企画を進めやすい - 媒体特性にあわせたキャラクター展開ができる
「みんなでつくるソーシャルメディアアイドル」がコンセプトで、例えばpixivであきこちゃんの顔を募集、こえ部で声優を募集、ボーカロイドで録音、あきこちゃんロイドを作成、それをニコ動にのせるなどの展開ができる - ローソンクルーのキャラなのでフランチャイズのオーナーさんからのウケが良い
勝手にあきこちゃんのPOPをつくってくれるなど、オーナーと本部とのコミュニケーションに貢献している。
ソーシャルメディアとキャラクターの相性はすごく良いですよね。
(一方シックス・アパートにも「トフ」というキャラクターアカウントを使って、言いたい放題言わせています!)
ソーシャルメディア活用の効果測定(KPI)
一般的にKPIの設定が悩ましいソーシャルメディア施策ですが、ローソンは明確でした。
- ローソントップページへ流入数
ソーシャルメディアから自社サイトへの流入数 - ローソン公式アカウントからのリーチ数(現在81万人)
ソーシャルメディアのリーチ数(100万人が目標とのこと) - CRM Consumer Generated Merchandising
ソーシャルメディアにあるお客様の言葉を収集・分析し、商品開発、商品改変に活用する - 来店数、購買数
クーポン系施策では、クーポン活用時の併売率を見る
ちなみにあきこちゃんのTwitterのつぶやきを仮に広告換算すると...、
- 1ツイートあたりのリーチが16万人で、クリック数5000前後
仮にクリック単価100円だとすると、あきこちゃんの1回のつぶやきの広告価値は50万と見なすことができるそうです。
やはりここまでの影響力をもつと「あきこのつぶやき」は実際に広告媒体となっているようです。
(日経デジタルマーケティングより引用)飲料メーカーなど新商品発売やリニューアルに当たって数万本限定で無料配布したい場合、これまでは繁華街でアルバイトに配布してもらう人海戦術で対応していた。それを、商品に関心のある人がWeb上で「プレゼント応募」ボタンを押し、発行されたコード番号を店頭の情報端末「Loppi」に入力してレジで受け取る形にすれば、全国での商品サンプリングが低コストで可能になる。店頭の端末は他の大手コンビニ各社にもあるが、サンプリング企画を成功させるには告知力が必要なため、「"あきこのつぶやき付き"は大きなセールスポイントになる」
このように、ソーシャルメディアを通じてローソンへの来店頻度の向上に直結する仕組みが出来上がっている事にとても感心したのでした。
近々、(規模はかなり違いますが)シックス・アパートのソーシャルメディアやオウンドメディア等、ウェブのKPI指標について紹介できるかもしれません。
ちなみに、ローソンの公式サイトはMovable Type 5とPowerCMSで構築されています!
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