MT3.xからMT5.2までの間に劇的に変わった20個の機能まとめ
こんにちは。Movable Typeを毎日使ってるMTことMayumi Takahashiです。
ところで、突然ですが私の経験談です。
どこぞのイベント会場などに赴き、シックス・アパートの名刺を差し出すと「Movable Type 使ってます(ました)よー、えっ、MT4(MT3)くらいをずっと使ってますね〜」という方に少なからずお会いしたりして、そんな時、例外なく私は「ぜひMT5も使ってみてくださいよーすごく変わってますよー」と言ったりするのですが、何がすごく変わったのか、中々口では上手に説明しづらいのですよね。
いつ何時でも酒を飲んでいようとも、我が社のCMS製品の進化した機能を雄弁に語りたいものですが、たぶんこういう話はブログで読んでもらったほうが早いよなあ。
ということで前置きが長くなりましたが、Movable Type のチームにも意見をもらいつつまとめた「MT3.xからMT5.2までの間に劇的に変わった機能10選」、さらに「デザイナー&エンジニア編の10選」をお届けします!!
1. ユーザーインターフェースとリッチテキストエディタ
パッと見で違いがわかるのがユーザーインターフェースですね。
これが大体6年くらい前のMovable Type 3の投稿画面。
これが大体4年くらい前のMovable Type 4 の投稿画面。
ツールバーが上にあってプルダウンでメニューが出てくるようになりました。
リッチテキストエディタも搭載されました。
そして現在のMovable Type 5.2(ベータ中ですが)の投稿画面。
ツールバーはMT3の時と同じく左になりました。
さらにMT5.2からはリッチテキストエディタが進化します。詳しくはこちらをどうぞ。
こうやって並べてみると、随分変わっていますね。
2.記事等の自動保存機能(MT4.0)と履歴管理機能(MT5.0)
ブログ記事・ウェブページ・テンプレートの作成編集時の自動保存機能が、Movable Type 4 から搭載され、記事を書いているときにブラウザがクラッシュしたり間違って閉じてしまっても、自動保存のおかげで簡単に復旧できるようになりました。
私は何度もこの機能に助けられています!
さらにMovable Type 5 からは、更新履歴管理機能もつきました。
ブログ記事、ウェブページ、テンプレートを、いつ、誰が、どのような変更を加えたのかが一目でわかるになり、必要に応じて、過去のバージョンから内容を復元できるようになっています。
3.カスタムフィールド(MT4.1)
この機能があったからこそ、MTはブログツールからCMSとして大きく進化したのだと思います。
カスタムフィールドは、記事の入力画面等に独自の入力項目を追加する機能です。
例えばセミナーの告知記事などフォーマットが決まっている記事には、セミナー名や開催日、開催場所などのカスタムフィールドを用意して、そこに入力するようにしておくと、記事を書く方も管理をする方も運用が簡単になりますね。
4.記事一覧画面のソートやフィルタ機能の強化(MT5.1)とカテゴリの並び替え(MT5.1)
MT5.1からは、ソートやフィルターなどの機能が強化されおり、例えば、「最近1週間以内に更新され、コメントが3件以上ついている、特定のカテゴリの記事」などの条件でブログ記事をフィルタし、まとめて操作することができるようになりました。
この機能、記事数が多いサイトやブログにすごく便利です。
カテゴリの並び替えができるようになったのもMovable Type 5.1からです。
これまで非常に要望が多かった機能でした。ドラッグ&ドロップで簡単に好きな順番にカテゴリの並び順を変えられるようになりました。
5.アイテムの管理の機能強化(MT4.1)
MT4.1からアイテム管理機能が強化され、アイテムの管理名や概要、タグの編集だけでなく、そのアイテムがどのブログ記事やウェブページで使用されているかも確認できるようになりました。
また、テンプレートタグでイメージファイルをサムネイル表示したりする事も出来るようになりました。
6.テーマ機能(MT5.0)
Movable Type 5の目玉機能のうちのひとつがテーマ機能。
テーマは、テンプレート、カスタムフィールド、カテゴリー、フォルダ、ファイルを、まとめて"テーマ"として保存できるようになることで、保存したテーマを、別のブログに適用したり、他のMovable Typeにインストールしたり、インターネットで配布できるようになるというもの。
例えば、趣味の写真のフォトブログ、商品のプロモーション、店舗のビジネスブログ、社員ブログなど、様々な『ウェブサイトのテーマ』を、作成、再利用できるようになりました。
7.スマートフォンオプション(MT5.1以降)
Movable Type のコア機能ではありませんが、スマートフォンありきの時代に突入した昨今スマートフォン対応は欠かせなくなっています。
スマートフォンオプションは、Movable Typeでスマートフォン対応サイトを公開、運営するためのオプションパッケージです。
スマートフォンから管理画面にアクセスし、ブログ記事やコメントを管理できるようになります。また、WebサイトをPCとスマートフォンの両方に最適化して表示するデザインテーマが含まれています。
8.ウェブページ機能(MT4.0)
MT 4 から搭載されたウェブページ機能によって、MTはCMSとしてさらに使いやすくなりました。
ウェブページは会社案内などの個別のページを管理するのに便利です。ファイル名や公開するURLを指定したい、カテゴリーではなくフォルダーで管理したいといった用途に適しています。
9.ウェブサイト
Movable Type がブログツールからCMSへ、機能として大きく舵をきったのがこのウェブサイト管理という概念だと思います。
サイトを効率的に管理するために「ウェブサイト」「ブログ」という、2つの構造をもつようになりました。
例えばトップページや代表あいさつ、会社所在地などのページは、「ウェブサイト」のウェブページとして管理を行い、ウェブ担当者のみが管理。ニュースリリースや広報担当者ブログなど、日々の更新が必要なものは「ブログ」として、現場の業務担当者が日々更新、管理するように設定できるようになりました。
このように用途に合わせて、コンテンツの構造を設定し、権限の割り振りを行うことで、ビジネスブログや企業のウェブサイト、複数のライターが記事を作成するような大規模な情報ポータルサイトまで、柔軟に、かつ効率的に管理できるようになりました。
10.コミュニティ機能(MT4.2)
ユーザープロフィールページ機能やコミュニティ掲示板、コミュニティブログといった、コミュニティサイトを簡単に作成するための機能が搭載されました。
MT5 について情報交換するためのコミュニティサイトであるMTQがまさにコミュニティ機能で構築されていますね。
こんなサイトがMTの機能だけで作れるようになりました。
デザイナー&エンジニア編
制作や開発をしないユーザーにも分かりやすい機能を紹介してきましたが、ここからは番外編的に、Movable Typeを使ってごにょごにょしているデザイナーさんやエンジニアさんにとって嬉しい新機能もまとめてみました。
1.Multiblog機能(MT4.0)
MultiBlog機能で、複数のサイトやブログにまたがってブログ記事やウェブページを処理したり、ブログでサイトのテンプレートを使い回すときなどに使います。
Multiblog関連の機能やタグの強化は徐々に行われてきたのですが、MTをCMSとして使うのに欠かせない機能だと思います。
2.nginxとPSGI対応(MT5.2)
MT5.2(ベータテスト中)から、nginx(エンジンエックス),PSGIに対応します。 軽量で高速な処理が特徴のnginxと、ウェブアプリケーションとウェブサーバーを接続するためのインターフェースであるPSGI(Perl WebServer Gateway Interface)を組み合わせて使うことで、Movable Typeの動作の高速化が期待できますよ。
3.テンプレートチェック機能(MT4.0)
MT4からテンプレート保存時にテンプレートをチェックしてくれるようになりました。
MT タグの記述ミスがあると、テンプレートの何行目にあるのかとあわせてエラーを表示されるようになり、MTタグを使ったテンプレート制作作業がとてもやりやすくなりました。
4.テンプレートプレビュー機能(MT4.2)
テンプレートの修正を確認するのに、サイトの再構築を待つ必要が無くなりました。これはMTを使って制作をする人にとって非常に嬉しい機能ですよね。修正を加えたテンプレートを、実際に出力されたページとして、その場で確認できます。
5.MTsetVar等の変数設定、MTIf、MTElse等の条件分岐タグ(MT4.1)
MT4.1 では数多くのテンプレートタグが追加・強化されました。プログラム言語のような変数処理 (SetVar, SetVarBlock など) 追加されたデータ形式 (ハッシュ、配列) ループ構造 (Loop,For) やコントロールフロー (If, ElseIf, Else, Unless) といった役割りのテンプレートタグが追加され、MTのカスタマイズの自由度がグッとあがりました。
6.管理画面がMTタグでカスタマイズ可能(MT4.0)
MTの管理画面は、すべてMTのテンプレートに沿って出力されています。
MTのディレクトリの中に「tmpl」というディレクトリがあり、その中の管理画面のテンプレートをMTタグを使ってカスタマイズできるようになりました。
7.テンプレートモジュールのキャッシュ・SSI (MT4.2)
テンプレートモジュール、ウィジェットのキャッシュ機能を使用すると再構築時間の短縮が期待できるようになります。
キャッシュされたテンプレートは、そのキャッシュを保持している間再構築は行われず、キャッシュの内容をそのまま使用します。キャッシュを保持する期間は、各テンプレートモジュール、またはウィジェットの編集画面で設定できます。
8,YAMLでプラグインを書ける (MT4.0)
テンプレートセット登録のプラグインは Perl だけではなく、YAML ファイルでも作成できるようになりました。
YAMLは"YAML Ain't a Markup Language"の略で、HTMLのようなマークアップ言語ではありません。テキストで書かれデータ構造を記載するのに適した記法になっています。
9.リスティングフレームワーク(MT5.1)
リスティングフレームワークで、MT::Object を継承したオブジェクトに対して、フィルタリングやソートなどの機能を含む、共通のリスト画面を提供できるようになりました。プラグイン作成者は、レジストリに各種設定を追加することで、独自のオブジェクトのリスト画面を作成し、振る舞いを設定することが出来ます。
また、既存のコアオブジェクトの一覧画面に対しても、カラムやフィルタの追加をレジストリ経由で行うことが出来ます。
10.レジストリ(MT4.0)
レジストリとはMovable Typeの内部構造を階層的に保持するための仕組みです。レジストリという仕組みを導入する事で、プラグインでレジストリを編集し機能を拡張できるようになりました。
いかがでしたでしょうか?いろいろありすぎて10個にまとめるのは難しかったです。
きっと人によって「この機能に救われた!」「この機能を一番愛している」などそれぞれあると思います。
是非TwitterやFacebookコメントでご意見頂けると楽しいです。
ちなみにMovable Type のチームの一部からは「大量のバグフィックスとセキュリティアップデート!」との答えが返ってきました(笑)。
「そういえば最新版のMTって最近見てないかも」そんな方はぜひMovable Type 5.2 ベータ(オンライン版)を試してみて欲しいです。5.2がインストール済みの環境をお貸しいたします。
MT5に見慣れていない方はかなり新鮮に感じるかもしれません。
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