アラフォー親父がしみじみ涙する、読み応えのあるマンガ

シックス・アパートの中山は子供のころ、母から「コーラを飲むと骨が溶ける(から飲むな)」と言われて育ちました。母親は炭酸飲料に対する偏見が強く、説明らしい説明もなく一方的に「炭酸は悪」と決めつけていました。

それと、「マンガやTVゲームは、勉強を遠ざける(からダメ)」という方針もありました。そのせいで、マンガもゲームもほとんど知らないまま大人になりました。

そんな私がシックス・アパートに入社し、共有スペースに置かれたマンガを手にしてビックリ。マンガって面白いんですね。あと、スラムダンクは名作だとも思いました。このように、30代も半ばを過ぎて、ようやく人並みにマンガを読むようになったのです。

ところが、マンガの知識が皆無なオッサンなので、探し方がわかりません。

そこで、社内の人にオススメをたずねることで「読みたいリスト」を増やしていきました。世代が近い人ほど、“感動のツボ”が似た位置にあるのか、まず間違いなく外さないです。

というわけで、社内のアラフォー親父にヒアリングしてまとめた、「しみじみ涙できる、読み応えのあるマンガ」を披露してみます。

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<画像引用元>
ブラックジャックによろしく
佐藤秀峰
漫画 on web

ヒアリングしたのは、にっく作村、弊社取締役COOの古賀の三名。

■ にっくのオススメ:ハードアクション系 吉田秋生『BANANA FISH』、『YASHA』、『イヴの眠り』

(それぞれ3つの異なる作品です)

BANANA FISH

BANANA FISH(1) (フラワーコミックス)

米軍が秘密裏に生み出したドラッグ・バナナフィッシュをきっかけに、日米の青年の運命が大きく変わっていく物語

YASHA

Yasha(夜叉) (1) (別コミフラワーコミックス)

遺伝子操作によって生み出された超人的な双子をめぐる、愛憎と悲しみの物語。バナナフィッシュの続編的作品

イヴの眠り

イヴの眠り(1) (フラワーコミックス)

YASHAの続編的作品。前作の主人公の子供(少女)を中心に、前作の登場人物のその後が描かれています。また、「BANANA FISH」と作品世界を共有し、一部のキャラクターが引き続き登場しています。

どんな状況で読んだのか

  • 女性誌に連載されていたにもかかわらず、毎回ドキドキしながら読んでいた。

泣いてしまう理由

  • 号泣、というわけではないけれど、ふと涙が頬を伝うような作品。
  • 少年少女の群像劇としてよくできていて、繊細な心理描写が胸に迫る
  • 泣けるだけではなく、ハードアクション、SF的なストーリーとして、非常に完成度が高い。
  • 3作すべて読むことをおすすめします。ついでに、バナナフィッシュの外伝的作品「Private Opinion」もぜひ読んでください。

どんな人にオススメしたいか

スケールの大きな物語、先が読めない緊迫感のあるストーリーを読みたい方。怒涛の物語に翻弄されたい方。

<中山コメント>

バナナフィッシュが少女漫画作家の作品と聞いたときは、「え~、いい歳して少女マンガはちょっと・・・」と食わず嫌いをしていましたが、激しくオススメされたので、絵柄もさほど少女少女してないし、だまされたと思って全巻買ってみました。

そしたら・・・なんやこれ・・・。涙がサラサラと、音もなく頬を伝うではないですか。殺し、殺され、クスリにまみれたギャングたちの悲壮な物語なのに、読後感が最高にいい。何度も読み返したくなる逸品です。YASHAとイヴの眠りも読むつもり。

作村のオススメ:野球スポ根系 GUY JEANS『REGGIE』

REGGIE(1)

MLBの名門チームで中心打者だったレジー・フォスターだが、成績不振で解雇される。故障持ちのベテラン選手に唯一オファーを出したのは日本の球団だった。解雇した球団を見返すためにレジーは日本球界への移籍を決意する。

力と力のぶつかり合いの"ベースボール"と小細工満載の"野球"の違いのせいか、開幕から思うような結果が残せずにイラつくレジー。環境のせいにすることで自分を納得させる。日本での生活に順応できなかった家族とともにシーズン序盤での帰国を考えるが、本心では悔しがってる自分と向き合うことで、帰国を踏み留まる。

"野球"への順応を嫌い、周囲の意見に耳を貸さなかったレジーだが、監督をはじめとするチームメイトの話に耳を傾けることで次第に打撃成績が上がる。打撃が復調することで、本来のリーダーシップも発揮されるようなり、精神的にもチームの中心選手になっていく。シーズン終盤の優勝争いを勝ち抜き、翌年MLBに復帰を果たす。

どんな状況で読んだのか

  • 週刊モーニングに連載されていたので。

泣いてしまう理由

「どうも上手くいかない。空回り。そして失敗する。周りのせいにすることで自分を納得させる。でも本当は悔しい。泣きたい。そして、ふと思い出す。あの時、あの人(両親・上司)の言葉に耳を傾ければ・・・」
誰もは一度は通過したであろう失敗の分岐点を悔恨の情と共にREGGIEの主人公視点で振り返る。

どんな人にオススメしたいか

  • 新しい環境でうまく行かなくて逃げ出したい人
  • クールで暑苦しいスポーツ漫画を読みたい人

<中山コメント>

一度挫折したアスリートが、壁にぶつかり、七転八倒しながらも逆境に打ち勝つ・・・という典型的なスポ根マンガです。絵柄が昭和なタッチで、男らしく、暑苦しいです。野球に興味がなくても、スポーツ好きなら、楽しめるでしょう。

ところどころで、「そんなアホな」という非現実的な展開もありますが、いつの間にか、レジーを応援したくなってきます。海外で苦労した経験が私もあるので、余計に「がんばれ、レジー!」と、熱くなってしまうのかもしれません。

こがのオススメ:戦記物 かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』

沈黙の艦隊(1) (モーニングKC (192))

自衛隊の最新鋭原子力潜水艦 ヤマト が独立国家を宣言し、ソ連やアメリカの潜水艦と戦いながらも勝ち抜き、国連のあるニューヨークにたどり着く。リーダーシップ、戦争、平和、核、家族愛、友情、グローバル、などが満載です。

泣いてしまう理由

泣く(感動する)理由は「潔さ」「かっこよさ」ですね。これこそ今の日本人が読むべきマンガ!

どんな人にオススメしたいか

読んでほしいのは日本人全員

<中山コメント>

沈黙の艦隊は未読です。最近の作品かと思ってたら、連載期間は1988年から1996年なので、ちょうど20年前くらいに盛り上がっていた作品なんですね。国際政治と戦争を舞台にした骨太な作品ですし、単行本で全32巻もあるので、気合を入れて読む必要がありそうです。

以上、近頃涙腺がゆるみつつある中山がお届けしました。

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