コンテンツマーケティング実践の7つのステップ
こんにちは。Six Apart ブログ編集部です。
今回も、先週の記事に引き続き、弊社開催のセミナーより、インフォバーン 執行役員 コンテンツ部門長の成田幸久さんにお話いただいた、「コンテンツマーケティングの正しい活用方法〜心を動かすオウンドメディアの作り方」より、オウンドメディアの運営ステップについて、まとめたいと思います。
なお、今回ご紹介するのはより実践的な内容ですが、その前提となる部分については、以前、成田さんのプレゼンを取材した「コンテンツマーケティングは恋愛戦略である」という記事で取り上げておりますので、こちらもぜひ、ご一読ください。
7つのステップ
コンテンツマーケティング実践のためのステップは、以下の7つになります。
- 目標と計画
- 状況分析とトピック設定
- ペルソナ設定
- コンテンツの編集計画作成
- 心を動かすコンテンツの制作
- コミュニケーションの管理
- 達成度の測定
1. 目標と計画
まず、最初のステップは目標と計画。見込み客を集め、購買への説得をすること、顧客との長期的なつながりを維持することをテーマに、体制、予算、期間、リスクコントロールなどを考えていきます。
2. 状況分析とトピック選定
2番目は、状況分析とトピックの選定です。ライバルと違いの出せるものは何か、どんなものならコンテンツを作れるのか、ということを分析していきます。
選定すべきコンテンツは、競合他社との違いを生み出せるオリジナルを6割、多くの人が興味を持たないが市場で違いをもたらせるニッチ情報を15%、自社に特有ではない領域でも、市場そのものが興味を持っているコンテンツを25%、というバランスが良いと言われています。
3. ペルソナ設定
3番目はペルソナ設定です。相手を知り、己を知らば百戦危うからず、というように、非常に重要なステップです。潜在客、顕在客、見込み客、購買、購入後の満足、ロイヤルティ、アップセル、拡散・推薦、というプロセスごとにペルソナを詳細に設定します。
このなかの潜在客から見込み顧客にするまでのステップが特に大事ですが、ここで気をつけなくてはならないポイントがあります。
- 販売促進してないか。ただの押し売り情報では読まれない。
- オーディエンスに関係ありますか。関係のない話をしてもしょうがありません。
- 疑問や問題に答えていますか? オーディエンスにニーズのない情報を与えても無駄な努力になります。
- 自社に関係ありますか。コンテンツがビジネス上の目的のサポートをしなければリソースの無駄になります。
- 根拠を示してますか
4. コンテンツの編集計画を立てる
4番目は、コンテンツの編集計画の作成です。
大きく分けて、アップデート、プロジェクト、キャンペーンという3つのステージがあります。
アップデートは日々の更新、プロジェクトは中長期での目標達成、キャンペーンは短期間での売上達成などになります。オウンドメディアによるコンテンツマーケティングでもっとも大事なのは、アップデート。たとえるならば『小出しの愛』で、後に成熟していく顧客との関係の最初の接点を作っていくのです。
コンテンツカレンダーというのを作っていくと良いと思います。さらに企画ごとに、企画名と意図と狙い、タイトル、キャッチコピー、概要をきちんと記録していくと、結果が出たあとに照らし合わせながら考えられるので役に立ちます。
また、コンテンツを配信するツールも整理しておきましょう。たとえば、情報の整理と基礎情報の発信、というフェイズ1として、メールマガジン、プレスリリース、記事、PDF、インフォグラフィックをやる、さらに興味を持ってくれた人に向けて動線強化のために、フェイズ2としてTwitterやFacebook、YouTube、SlideShareといったコンテンツを強化し、最後にバズを加速させるポッドキャストやビデオ、ウェビナーへ誘導するフェイズ3、といった具合に整理するとわかりやすいでしょう。
5. 心を動かすコンテンツの制作
さて。いよいよコンテンツの作成です。心を動かすコンテンツの制作には、ストーリーが重要です。そのコツは、SUCCESS。Simple=単純明快、Unexpected=意外性、Character=個性、Confidence=信頼性、Entertainment=おもてなし、Sympathy=共感、Stories=物語性物語性といった要素を盛り込むとよいです。(なお、SUCCESSモデルについては「コンテンツマーケティングとは、恋愛戦略である」というこちらの記事に事例も併せて紹介しています)
6. コミュニケーションの管理
コンテンツマーケティングのポイントは、ソーシャルにおけるユーザーとのコミュニケーションの管理です。担当者として傾聴する、ブランドとしてシェアする、仲間として参加する、という3つの側面を押さえる必要があります。
担当者として傾聴する
ここでは、「どれくらいのオーディエンスがあなたのコンテンツを消費しているのか?」「オーディエンスはあなたのコンテンツを好意的に受け取っているか、否定的なのか、それとも中立なのか?」「オーディエンスのあなたの会社への考えは、コンテンツへのコンタクトを通じて深められたか?」といった3点を見ます。
ブランドとしてシェアする
ここでのチェックポイントも3つ。「オーディエンスがシェアできるようになっているか?」「インフルエンサーが誰か把握できているか?」「インフルエンサーと繋がっているか?」
仲間として参加する
オーディエンスとのコミュニケーションを最適化するために、「ポジティブで、オープンで、かつプロとしての回答ができているか」「ウワサをされたら積極的に関与できているか」「オーディエンスに関連しているコンテンツを発信できているかどうか」をチェックします。
7. 達成度の測定
達成度の測定はSMARTなゴールを設定します。Specific具体的に、Measurable 測定可能な、Achievable達成可能な、Relevant経営目標に関連した、Timely いつまでに目標を達成するか、といった意味です。
評価のフレームワークは、興味関心、考慮検討、購買という3つのステージごとに指標を作り、さらにそれを潜在客、顕在客、見込み客といったペルソナごとに整理していくとよいでしょう。PVやUUを追いかけていくだけでは、そもそもの目的を見失ってしまいます。評価シートの一例が以下のようなものです。
コンテンツマーケティング実践の7つのステップを、ぎゅっと凝縮してお伝えしました。いかがだったでしょうか。セミナーにご登壇いただきましたインフォバーンの成田さん、ありがとうございました!
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