ゼロクリック時代、サイトに来てくれる方にもそうでない方にも向き合いたい #JADEcon レポ

この記事のポイントは…

  • AI 検索の普及による「ゼロクリック」時代に、サイト運営者としてどう向き合うべきか。#JADEcon での学びをもとに考えてみました。

  • AI 回答で満足せず、サイトまで来てくれる意欲の高いユーザーに向き合うことはこれまでもこれからも大切です。

  • 一方で、サイトに来ない方との接点が減ることで、中長期的な「認知」を失うリスクもあります。AI 回答ソースに表示されるリンクチップ(サイト名や favicon)を見直しておこうと思いました。

調べたいことを AI に直接聞いたり、Google 検索結果の「AI モード」や「AI による概要」でインスタントかつピンポイントに答えを得て、画面を閉じる。

そんな時、たまにチクッと心が痛みます。その情報は誰が書いてくれたのか、全く気にしてなくて申し訳ないなあと。

情報ソースになっている記事の多くは、誰かがたくさんの時間と手を掛けて作ったものです。

その記事のおいしいところだけを AI でつまみ食いして、サイトまで行かない。それどころか、誰が書いてくれたのかも気にしない。最近、そんな仕組みに慣れてきてますよね。

2026年10月18日に公開された日経新聞記事「AI検索普及、ゼロクリック率68%に上昇 揺らぐサイト集客」も、Xでも1800リポスト以上と大きな話題になっていました。

AI 回答で満足してサイトに行かない、いわゆる「ゼロクリック」。これに、サイト運営者としてどう向き合うべきか。

10月2日(金)、株式会社JADEさん主催イベント「JADEcon -JADE 秋のSEO収穫祭-」に、そんな課題感を持って参加してきました。

会場では、毎日堂 森野さんからインタビューを受ける機会もありました。イベントの感想としてインタビューで短くお話ししたことを、あらためて考えてみたのがこの記事です。 ※インタビュー動画は記事の最後にあります

サイトまで来てくれる人の、ニーズに向き合う

#JADEcon の中で、ゼロクリックに関して「AI 回答で終わらずにサイトまで来てくださる方は、より具体的なニーズを持っている」といったお話がありました。

サイトまで来てくれる人は、情報ソースを確認したいとか、関連情報も合わせて確認したいとか、注文や登録をしてさっそく使い始めたいとか、もう一歩踏み込んでやりたいことがあるはずです。

だとすると、サイト側はその「もう一歩」にすぐ応えられる状態にしておきたいところです。たとえば、情報ソースを確かめに来た人には、公開日や更新日、書いた人がすぐわかるようにしておく。申し込みや問い合わせをしたい人には、迷わずたどり着けるナビゲーションを用意しておく。どちらも、サイト側で準備しておけることです。

たとえ全体の流入数が減ったとしても、サイトに来てくれる意欲の高いユーザーがいて、CV数が維持できていれば当面は大きな問題はないように思えます。

しかし、中長期的に見るとどうでしょう。このまま AI 回答だけで完結する人が増えていったら、自社やサービスを「認知」してもらう貴重な接点が、じわじわと失われていくのではないでしょうか。

AI 回答から、認知してもらうためにできること

AI 回答で満足して、サイトまで来ない人が増えていくのは仕方ない。ならば、せめて引用された際に「この情報はあのサイトのものだ」と少しでも認知されやすくなるためにできることは何か、考えてみました。

その一つは、ソースとして表示される部分の見直しです。

前回の記事(Google 優先ソースについて)で紹介したとおり、AI モードや AI による概要では、回答文のすぐ横に小さく情報源のサイト名と favicon が表示されます。

「AI による概要」に表示された、日経新聞記事の例


まずは、自社で運営しているサイトはどんな名前と favicon で表示されているか、確認してみてください。Google で自社のサイトが出てきそうなキーワードで検索してみて、AI モードから探すのが手っ取り早いです。

意図したとおりのサイト名と favicon が表示されていますか?コンテンツ配信に利用しているサービス名や favicon のままになっていませんか?

ちなみに、ここ「Six Apart ブログ」の記事へ誘導するリンクチップには、「シックス・アパート株式会社」と表示されていました。てっきりメディア名が書かれているものと思っていたので、会社名の表記は想定外でした。ただ、よく考えてみると、AI 回答ソースとして企業名が出ているのは公式感が伝わり、これはこれで良いのかもしれません。

Six Apart ブログの記事ですが、AI モード内では「シックス・アパート株式会社」と表示されています

今回は結果オーライだったとはいえ、運営者としてきちんと表示内容がコントロールできるよう、自社サイトの構造化データの設定を見直しておこうと思いました。

インタビュー動画を共有します

会場では、2013年から平日毎朝メルマガ「毎日堂」を配信している運営堂の森野誠之さんが、「森野誠之の毎日堂マーケティングラジオ」初の現地取材を実施していました。

参加者の皆さんの声を聞くと、イベントの雰囲気が伝わります。AI 検索の計測や指標、投資判断の難しさ、サイト流入ではなく売上向上を指標に改善していくこと、サイトの生ログを見る価値などなどのお話が出ていました。

ぜひ聞いてみてください。

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