読者が「信頼するメディア」を自分で選ぶ、Google「優先ソース」の機能と使い方解説
この記事のポイントは…
Google 検索の「優先ソース」は、読者が「このサイトを優先して」と Google に登録できる機能です。検索の並び順を Google のアルゴリズムだけに委ねるのではなく、読者自身が「このサイトを優先したい」と意思表示できる仕組みです。指名検索してくれる読者がいるオウンドメディアなら、設置を検討する価値があります。
ただし表示されやすくなるのはトップニュース枠のみ。AI による概要や AI モードでは、引用されたときに小さなラベルが付くだけでした。
ボタンを設置すれば、読者はページを離れずにその場で登録できます。設置に必要なコードは2箇所だけ。

検索する時に「○○○○ site:blog.sixapart.jp」とか「○○○○ 会社やメディアの名前」のように検索対象サイトを絞り込む指示、私はよく使います。
そのメディアやサイトまで行って、サイト内検索を使えば良いといえばそうなのですが、まずは一番近くにある検索エンジンに「あのメディアが書いていることの中から、○○について探してきて〜」という思いで検索エンジンに伝えてしまうのですよね。
なぜ検索範囲を絞り込むかと言えば、その分野については、その会社(あるいはその人)の情報を信頼しているから、もしくは公式の情報を対象に調べたいから、です。私の行動履歴から「これが好きそう」と推測されて最適化されるのではなく、どのメディアの情報を読みたいかを自分で選びたいのです。
自分が信頼する情報ソースを、あらかじめ Google に登録しておける機能「優先ソース(Preferred Sources)」が5月から日本でも利用可能になりました。ニュース提供元の優先度 (Google 設定ページ) から登録しておくと、そのサイトの記事が検索結果や AI 回答の中で見つけやすくなる仕組みです。
「うちの読者は、指名検索してくれる人が多い」と感じているオウンドメディア運営者にとっては、設置を検討する価値がある機能だと思います。Six Apart ブログにも設置してみたので、その仕組みと設置手順、使ってみて分かった注意点をまとめます。
Google「優先ソース」に設定するとどうなるの?
優先ソースを利用しているユーザーの Google 検索結果で、優先設定しているサイトの扱いが変わります。公式ガイドの説明を整理すると次の通りです。
| 表示場所 | 表示されやすくなる | 「優先ソース」ラベル |
| トップニュース枠 | ○ | ○(記事に表示) |
| AI による概要 | 記載なし | ○(ソース詳細内に表示) |
| AI モード | 記載なし | ○(ソース詳細内に表示) |
「表示されやすくなる」と公式に説明されているのはトップニュース枠のみで、AI 回答内については「引用されたときに目立つ」までです。AI 回答の中で優先的に引用されるようになる、とまでは書かれていないのに注意です。
トップニュース枠での表示例
トップニュース枠とは「ニュース指向の検索クエリ」を検索したときに検索結果に自動で表示される枠のことです。下のスクリーンショットは、日本経済新聞のメディアを優先ソースに指定した上で、「日経平均」で検索した際の検索結果画面です。優先ソース指定のメディアのみ、優先ラベルが表示されます。
なお「ニュース指向の検索クエリ」とは、最新の出来事や現在進行中のニュースなど、時事性が高い検索キーワードのことです。リアルタイムで話題になっているキーワードを検索したときのみ、検索結果上部に表示されます。

AI による概要での表示例
[AI による概要] は、検索結果の最上部に表示される、AI が生成する要約回答です。こちらは、ソースのチップ(グレーの楕円表示)にマウスオンした際に出てくる、ソース詳細の中で各メディア名に小さな優先ラベルが表示されます。

AI モードでの表示例
[AI モード] は、Google に内蔵された AI チャット検索です。こちらもソース詳細を開くと小さな優先ラベルが表示されます。

繰り返しますが、自社のコンテンツが表示されやすくなるのは「トップニュース枠」だけ。「AI による概要」や、「AI モード」では表示されやすさは変わらず(少なくとも公式に表示されやすさへの言及はありません)、チップを開いた中にささやかな優先ラベルが表示されるのみでした。
一般的に、速報性のあるニュース記事ではなく専門性の高い記事を月に数回更新するオウンドメディアにとって、トップニュース枠に載る場面は限られます。AI 検索内の優先ラベルも目に入りにくい。
正直、現時点の機能では、全てのオウンドメディアにとってマスト!とまでは言えません。
けれど、読者から Google に対し「このメディアを優先してほしい」と意思表示してもらえるのは、後々、価値が出てくるかもしれません。表示の仕方も変わるかもしれないし、いずれ優先してくれたユーザー数の計測も出来るようになるかもしれない(現時点では、単なる希望です)。SNS ボタンを追加するくらいの簡単さで設置できます。まずは期待値低めで、対応を検討してみるのがよいのではないでしょうか。
優先ソースに登録するボタンの設置方法
読者に登録してもらう導線として、2026年8月20日に Google が「サイトに埋め込める登録ボタン」を公開しました(Google 公式ブログ)。それまでは設定ページに飛ばすリンクしかなく、読者は登録後に自分で記事に戻ってくる必要がありました。新しいボタンなら、その場のポップアップで登録が完了し、そのまま読み続けられます。
自社メディアが対象かどうかを確認する
優先ソースは、もともとニュースサイトを意識した機能でしたが、2026年5月の発表で Google は「新しいコンテンツを公開しているサイトなら対象」と明言しています(Google 公式ブログ)。なので、継続的に記事を出しているオウンドメディアやブログも、対象になると考えて良さそうです。ここ、Six Apart ブログも、優先ソースに設定可能でした。
自社のメディアが実際に指定できるかは、ニュース提供元の優先度 を開き、検索窓に自社のドメイン(例:blog.sixapart.jp)を入力すれば確認できます。検索窓の下にチェックボックス付きでサイト名が候補として出てくれば、登録できるサイトです。

注意点をひとつ。公式ガイドによると、対象になるのはドメインまたはサブドメイン単位のサイトだけだそう。つまり、blog.example.com は対象ですが、example.com/blog/ のようにサブディレクトリで運営しているブログは、単独では対象になりません。その場合は example.com 全体が登録の単位になるそうです。
設置は、テンプレートの2箇所に追記するだけ
自社のサイトが優先ソースの対象であれば、設置へ進みましょう。設置方法の公式情報はこちらです。
Google の公式ドキュメントには3つの実装方法が示されていますが、ここでは Googleが 「推奨」としており、最も簡単で読者の離脱も防げる「標準の JavaScript 実装」の手順を解説します。
必要なのは、head でのスクリプト読み込みと、ボタンを出したい場所への div 追加の2箇所です。
1. head でスクリプトを読み込み
<head> 内に、優先ソース用のライブラリを読み込む1行を追加します。
<!-- Google 優先ソース用ライブラリ -->
<script async src="https://news.google.com/swg/js/v1/publisher.js"></script>2. ボタンを表示したい場所へ div タグを追加
記事本文の末尾やSNSシェアボタンの近くなど、ボタンを出したい場所に置きます。data-lang="ja" を付けておくと、読者のブラウザ言語設定に関わらず、日本語のボタンになります。
<div class="preferred-source-container" style="margin: 24px 0; padding: 16px; background-color: #f8f9fa; border-radius: 8px; text-align: center;">
<p style="margin-bottom: 12px; font-weight: bold; font-size: 15px;">
Google 検索で Six Apart ブログの最新情報を優先的にチェック
</p>
<!-- data-theme は light または dark -->
<div google-add-preferred-source-btn data-theme="light" data-lang="ja"></div>
</div>なお、プレビュー確認の際、プレビューと本番ページのドメインが異なる場合には、ボタンが表示されない可能性があるのでご注意ください。その場合、本番ドメインの目立たないページに設置してみて動作確認するのが良いと思います。
実際のボタンはこちらです。
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期待を込めてまとめ
個人的には、検索結果を Google のアルゴリズムにお任せするだけではなく、ユーザー自身の意思で「このサイトを優先したい」と指定することができる機能の思想に賛同しています。信頼するメディアでは、積極的に登録していきたいです。検索結果の画面だけで情報収集を済ませることが増えた昨今ですが、一次情報を提供するメディアに読者を連れてくる機能として進化してほしいと、期待しています。
現時点の機能に対しては、検索ユーザー視点ではもっと明確に優先してほしいし、メディア視点では登録人数などデータが見たいですね。
というわけで、「読者のメディアへの信頼」を Google 検索に持ち込める優先ソース機能。指名検索してくれる読者がいるオウンドメディアなら、設置を検討してみてはいかがでしょうか。
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