「リアルタイム・マーケティング」(日経BP社刊)を読んで: 「いますぐ」を実践するブロガーに学ぶ

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こんにちは、シックス・アパートのです。

リアルタイム・マーケティング 生き残る企業の即断・即決戦略

いつもは献本してくれない日経BP社の隠れた名編集者、竹内さんが珍しく献本してくださったので、話題の「リアルタイム・マーケティング 生き残る企業の即断・即決戦略」を週末に読み終えました。

ちょうど3週間ほど前に、中学の担任の先生から自分の読書感想文を送っていただいたこともあり、オトナになった自分がどんな「読書感想文」を書けるのかな、と思ってゴールデンウィークのはざまの時間を使って執筆してみました。

概要

『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』著者最新刊!
マーケティングとPRを「今すぐ」やらなければ、炎上と機会損失から逃れられない。
ボーイング、コカ・コーラ、フォード、インテルにできて、アマゾン、ファイザー、シスコにできなかったこととは?

目次

パートI 革命の到来
第1章 いますぐ事業を拡大する
第2章 特ダネをつかむ人、逃す人
第3章 リアルタイム時代の法則
第4章 リアルタイム時代の発想
第5章 大企業はリアルタイム時代に適応できない......のか?
第6章 革命のライブ中継
第7章 危機対応コミュニケーションとメディア
第8章 いまこの瞬間のあなたの評判は?
第9章 大勢(クラウド)の力を借りて迅速に動く
パートII 市場とつながろう
第10章 リアルタイムでの顧客とのつながり
第11章 モバイル環境ではすべてがリアルタイム
第12章 顧客は待ってはくれない
パートIII 事業をすぐに成長させよう
第13章 いますぐ、コミュニケーションを奨励しよう
第14章 ウェブサイトはこうしてリアルタイム性をまとう
第15章 商談を成立へと持ち込む
第16章 即応型ビジネス

「いますぐ」実践しないと生き残れない!

企業規模やメディアを動かす力はもはや決定的な優位性ではない。今日ではスピードと機敏さが物をいう。

副題の「生き残る企業の即断・即決戦略」そのままに、400ページに及ぶボリュームのほとんどを事例に費やし、ソーシャルメディア時代に「いますぐ」した方がいいことや「いますぐ」できることが、これでもか、というぐらいに載っています。

最初に抱いた感想は「これは著名なブロガーが日々、実践していることだな」ということです。というとブログを書くためのハウトゥー本のように思えますが、そこはまったく違います。

象徴的なのがプロローグ(序章)のエピソードと、第1章で詳しく解説され、その後も何度も出てくる「United Breaks Guitars (ユナイテッド航空がギターを壊す)」というYouTube動画の事例です。

まずはプロローグから。

時は1985年。わたしがいるのは、マンハッタン中心部に位置する投資銀行の大口取引フロア。12時のランチタイムが近づくなか、朝からずっと相場は静かだった。しかし、債権トレーダーたちは誰ひとりとして持ち場を離れない。何かを逃しはしないのか心配なのだ。

トレーダーたちは、データやニュースに目を通しながら、巨額を動かす機会を虎視眈々とうかがっている。彼らが凝視するブルームバーグ端末のスクリーンには、債券価格の変化が瞬時に映し出される。先物市場や為替市場のデータは、売買注文の約定と同時に更新される。

ふいに、シニア・トレーダーが声をかぎりに叫ぶ。「連銀が動いたぞ!」

数秒後には、スクリーン一面が緑色に点滅して債券価格の急上昇を告げる。

わずか60秒後には、誰もが情報を手にし、ふたたび全員が対等の立場に戻る。競争優位は消え去ったわけだ。

「これがリアルタイム・マーケティングやソーシャルメディアとどんな関係が?」と思う方もいらっしゃると思います。しかし、筆者はこれと同じ状況が現在、インターネットのソーシャルメディア上で起きている、と見ており、こういった「情報」にリアルタイムに対応する力こそ、企業のマーケティング・PRに求められていると解きます。

それぞれの立場で対応を考えてみる

第1章では、ユナイテッド航空での移動中にギターを壊されてしまった歌手と、その歌手が公開したYouTube動画に注目したギターの会社、そしてギターケースの会社のとった行動が時間を追って説明してあります。

内容については実際に読んでいただく方が正確かと思いますのでそちらに譲るとして、企業のマーケティング・PRという視点で考えるときには、ぜひ歌手の視点だけではなく、ユナイテッド航空の視点、ギター会社の視点、そしてギターケースの会社の視点で、この事例をみていただくとよいと思います。「リアルタイム・マーケティング」が企業の存亡に関わる新しい概念であることが想像できるような気がします。「生き残る企業の即断・即決戦略」という副題は、決して大げさではないと思います。

3月から始めた、この「Six Apart ブログ」も、「リアルタイム・マーケティング」の一つの実践場所として、これからも続けていくつもりです。ソーシャルメディアを通じて、さまざまなフィードバックをいただければと思います。

実は冒頭に書いた、中学の担任の先生から送られてきた自分の夏休みの読書感想文は、恥ずかしくてまだ読んでいません(苦笑)。果たして30年前とは違った、オトナの読書感想文になったでしょうか? 気が向いたらこちらにも、あわせてフィードバックをよろしくお願いいたします!

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