デイリーポータルZの編集会議は、南斗水鳥拳的である

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デイリーポータルZの編集会議に、シックス・アパートブログ編集部(中山&ことぶき)が飛び入りで参加させていただきました。


デイリーポータルZは、ニフティ株式会社が運営する「無料の娯楽サイト」です。面白い場所を見つけたり、こんなことしたら面白いに違いないと思ったアイデアを、お金をかけずに実際に試したりしているサイトで、ここの記事を読んだことがないネットユーザーはほぼいないんじゃないでしょうか。

月間来訪者は80万人(2009年7月現在)で、月間のページビューは1800万。主に20代~30代の方がメイン読者で、男女比はやや女性が多いとのこと。(参照元はこちら


どんな編集会議がおこなわれているのか体感してきたのですが、実に南斗水鳥拳的でした。


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※【注釈】上記画像は、南斗水鳥拳伝承者のレイという架空の人物であり、デイリーポータルZのどなたでもありません。元ネタ画像はこちら

場所は西新宿のニフティ本社。
林編集長とライターの方が続々と集まっています。

編集会議は、会議室ではなく、フリースペースでおこなわれました。
さっと挨拶を交わし、ふわ~っとスタート。堅苦しさはゼロ。

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オープニング&ウォーミングアップ

テーブルの上に、お菓子がたくさん並んでいます。
こういうとき、音がなるべくしないクッキー類を選ぶのが普通なのでしょうが、さすがデイリーポータルZ、「あえてバリバリ音がするモノを集めました」ですって。さらに、林編集長から完食するよう命令が下ります。

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ブルボンのルマンド、うまし。(ボクの好きなお菓子トップ5に入ります)

いきなり本題に入るのではなく、(脳みその)ウォーミングアップをするのが恒例だそうで、ゲスト(我々)の仕事上の課題を自由に話し合うことから始まります。そこで、シックス・アパートからは「企業ブログの書き手となる社員らのモチベーションを高めるには、どうすればいい?」というテーマを出させてもらいました。

笑えるブレスト

てっきり、マジメな意見を考えてくれるのかとおもいきや、ハチャメチャなアイデアしか出てきません(爆)。誰かの発言に乗っかり、ツッコミを入れ、イジり倒す。これの繰り返し。ディスカッションというよりは、居酒屋の雑談といった雰囲気です。

でも、この雰囲気がいいんですよね。


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まとめ役の林編集長がすべての意見を否定せず拾い、適度にリフレーズしてまとめつつ、ホワイトボードにどんどん書きこみます。使えるアイデアがあったかどうかですが、ひとつひとつは(ふざけ過ぎ or 悪ノリし過ぎで)そのままでは使えなくても、「そうか、そういうアプローチがあったか!」「その路線をもうちょい現実的な形に落とし込めば、イケるじゃん」と思えます。

我々はマジメに考えすぎていたんだなと、気付かされましたね。


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ウォーミングアップは5分程度で終わるのかなと思っていたら、30分も時間を使ってくださいました。(わいわいやってたら、いつの間にか30分過ぎていた)


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30分でこんなに出た!

いよいよ編集会議

ライターさんが一人づつ、「こんなの書きたいんだけど・・・」とアイデアを2,3個話し、編集部の方やライターさんたちが、「それってこういうこと?」、「だったらこうすればもっとおもろいかも」と補完するスタイルです。

アイデアそのものはイメージが完成されていなかったり、妄想半分だったり。
「本人の頭の中にはなんとなくあるんだけど、うまく言語化できないレベル」をとりあえず吐き出してみた的な、ゆるいかんじ。


「こういう疑問があるから、調べたい」
「こういう場所(人)がある(いる)から、行きたい(会いたい)」
「コレをおもしろいって思うの、オレ(アタシ)だけかもしれないけど…」
「アイデアでも何でもないけど、(記事を書くために調べていて知った)トリビアを披露してみるわ」


あぁ、ブレストでの発言って、こういうのでいいんだ。発言はみんなの力を借りて完成させればいいんだ、と思いました。


ブレストっていうと、つい身構えてしまって、

「カッコイイことを言わなくちゃ」
「誰も思いつかない、クールなアイデアを披露せねば!」

ってなりがちですが、デイリーポータルZ編集会議はそういうのとは対極的です。いい意味で、すごくユルい。逆に言うと、未完成のアイデアだからこそ、周りもいじりやすいのかもしれません。

印象的だったのが、「遊ぶようにしゃべる」「気負いなくつぶやく」ように発言すること。ぜんぜん肩肘張っていません。アイデアそのものの視点もユニークなんだけど、イジリのレベルもすごく高いです。人のアイデアをイジる、乗っかるってカンタンなようで、意外に難しくて、ポンポンとリズムよくコメントを返すのって、頭が柔軟じゃないとできないもの。さすが、デイリーポータルZのライターは強者揃いです。


もうひとつ感心したのは、林編集長のファシリテーション能力です。会議を力強くリードするスタイルではなくて、要所要所で全員が「ブッ」と吹き出すようなシュールなコメントをつぶやくのですが、これが秀逸。持って生まれたスキルなのか、後天的に学習したものなのかわからないのですが、自然にスムーズにユルユル~っと会議が進んでいきます。


デイリーポータルZの編集会議はたとえて言うと、豪ではなくて”柔”。空手ではなく、合気道。北斗の拳における”南斗水鳥拳のレイ※”、ですね。あるいは、南斗五車星(なんとごしゃせい)の一星「雲」の拳士、ジュウザ的と呼んでもいいかもしれません。
※レイ:南斗六聖拳「義星」の男。人のために生き、命を懸ける宿命を背負う。指や手刀による斬撃を主体とする南斗水鳥拳の使い手であり正統伝承者。(Wikipediaより引用

書きたいものを書く! それがデイリーポータルZ

ということで、全ライターさんのアイデアといじりが終了したところで、編集会議は終了。ちょうど2時間でした。

林編集長によると、「ライターさんが書きたいものを書いてもらうのがデイリーポータルZの方針で、そこは大切にしています。命令になるとモチベーション下がるし、おもしろいコンテンツにならないので」とおっしゃってました。



とても勉強になりました。笑顔あふれる雰囲気の中に、「編集会議かくあるべし」という真理を見た気持ちです。

デイリーポータルZ編集部の皆さん、ライターの皆さん、温かく迎えていただきありがとうございました。
(^^ゞ


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