2005年からブログで将棋情報を発信し続ける日本将棋連盟を見習いたい

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将棋ファンの間では、千駄ヶ谷に将棋会館があるのは周知の事実。いわば将棋界の総本山です。

取材のお仕事で、将棋会館に訪問させていただく機会がありました。

1924年に東京の棋士が団結し、「東京将棋連盟」を結成したのが日本将棋連盟のルーツです。3年後の1927年に関西の棋士も合流し「日本将棋連盟」となり、1936年に「将棋大成会」と改称しますが、戦後の1947年、再び名称を「日本将棋連盟」として再スタートを切ります。2014年現在、創立90周年をむかえています。(歴史が長い!)

将棋という昔ながらのアナログな文化とインターネットは相容れないような印象がありますが、実際のところはどうなのでしょうか?Lekumo ビジネスブログをお使いいただいている日本将棋連盟の電子メディア部IT課 常盤さんにお話しを伺いました。

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ITと将棋の相性は?

将棋とITってイメージしにくいんですが、実際の相性はどうなんでしょう?

意外にWebとの親和性は高いです。将棋ユーザーは30,40,50代の男性がメインでして、すでにインターネットを活用している方が多いです。

なるほど、いわゆるビジネスマン世代だからネットはふつうに使いこなしているわけですね。

都市近郊であれば、街中の将棋道場があったり、支部が近くにあったりするので、比較的楽しみやすいのですが、地方在住の方だと近くにさせる場所がありません。オンライン将棋なら24時間だれかしらいますから、むしろネットとの相性は良いです。

そう言われると、将棋とネットは相性が良さそうですね。ただ、やっぱり将棋は男性社会ですか?

最近の傾向として、女性や子供も増えています。タイトル戦などの中継ブログで何年も継続して情報発信し、最近は、ニコ生でもライブでタイトル戦解説の放送を流していますので、さらにファンが増えています。我々は“見る将棋ファン”と呼んでいるのですが、プレーしない、見る専門の方もじわじわ増えていますね。女性に多い印象です。

将棋を題材にしたマンガなども、新規層の開拓に一役買っていそうですね。

そうですね。計測したことはないですが、確実に貢献いただいていると思います。

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将棋公式生放送


ブログの更新スタイル

ブログを使って棋戦をリアルタイム中継されるそうですが、実際にどんな準備をされているのですか?

タイトル戦って地方開催が多くって、たいてい各地の有名なホテルや旅館でおこないます。対局のときは中継専用の中継記者を2人現地に送り込んで更新しています。

2人体制なんですね。

一人はブログの執筆担当で、もう一人は棋譜の中継を担当します。基本的にはノートPCで更新します。

開催場所の旅館や外の様子を発信していらっしゃるのは当然として、食事やオヤツまでブログで紹介されていますね。棋士の方の食事内容まで赤裸々に公開しているので、ちょっと驚きました(笑)。


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じつは、ファンの方々はこういった情報も知りたがっているんです。将棋はテレビやラジオの中継が非常に少ないので、こういった情報に関心や興味を示すファンも少なくないのかもしれません。

なるほど…着物姿でハンバーガーを食べる様子を想像したら、微笑ましくなりました(笑)。

ブログでスイーツを紹介していたら、たまたまブログを読んでいたスイーツ会社からスポンサーになりたいとアプローチがあって、実際にスポンサーになっていただいたこともあります。企業とのタイアップや協業の流れは作っていけると思いますし、こういう形の企業参加は今後も増えそうです。


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ブログを始めたのは必然の流れ

意外に思うかもしれませんが、2005年ごろから日本将棋連盟はWebを活用していたんですよ。当時は棋譜とコメントを書いて掲載するだけ、というスタイルでしたが。

えっ!そんな以前から?

撮った写真をどこにアップすればいい?となったときに、最初は手作業でウェブページを作っていました。ブログが登場したおかげで、“マニュアルだけ作れば、担当者レベルでも簡単にアップできる!”ということで利用し始めました。

ということは、約10年もブログで将棋情報を発信し続けてきたわけですね

ええ、長年運営してきて、徐々にコンテンツが洗練されていきましたね。ブログ開始当初はTypePadを使っていたのですが、アクセスが集中した時には動作が重くなってしまい、更新できないときもあって、どうしたものかなと悩んだこともありました。

す、すみません…(汗)

WordPressやMovable Type を使った時期もあったんですが、アクセス数が大きくなると、自分たちでの管理が難しくなってきました。帯域保証のサーバーを使えば問題は解消しますが、コスト的に手が出ません。そんなタイミングで5~6年前に、TypePadを久々に触ってみたところ、ずいぶん進化していました。“負荷にも耐えられそうだし、いいんじゃない?”ということで採用になりました。

アクセス集中にも耐えられることが重要なのですね?

ええ、最も重要な要素と言ってもいいくらいですね。なぜなら、棋戦のスポンサーになってくださっているのは新聞社であることが多いので、安定した稼働は絶対条件でしたので。

弊社サービスをさりげなくお褒めいただき、ありがとうございます(笑)。今日は貴重なお話、ありがとうございました!

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※日本将棋連盟の常盤様


取材後記

将棋の世界では、ITはあまり重視されていないのでは?と勝手に思い込んでいましたが、実はブログ黎明期からWebの効果に着目し、地道に情報発信を続けていらっしゃったことが驚きでした。

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※将棋会館向かいにある鳩森八幡神社。都内なのに、閑静な場所です。

関連リンク

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  • 日本将棋連盟公式サイト
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