【シックス・アパートの勉強法】 趣味と仕事の境界線が激しくあいまいな三児の父はこう学ぶ

「シックス・アパート社員に、実践している勉強法、コツ、心がけ等を訊いてみる企画の4回目です。尋ね回って分かったのは、人の数だけ勉強法があって、それぞれの話に気づきや学びがあるということ。

今回は、プロダクトマネジャーの早瀬です。本業以外にも、自作ソフトウェアを提供したり、大学で非常勤講師を務めていたこともある、マルチな3児のパパです。

家庭、育児、仕事を両立させつつ勉強するにはどうすればいいかを訊いてみました。

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※ろくろ回しがぎこちないよ・・・(笑)。

「まずはアウトプットをしろ! 話はそれからだ」

Q いつどうやってどんなふうに勉強しているか、ざっくり教えて

早瀬さん

インタラクティブなものにずっと興味があります。Webの場合でも、何かアクションを起こしたことに反応する、見え方が変わるなどインタラクションのあるものに共通して興味がありますね。

あるコトに興味を持ったら、ウェブで調べたり本を買いますね。最近はD3.js(データ・ドリブン・ドキュメント)に興味をもっているので、オライリーの書籍を買って、電車の中で読んでます。茨城に住んでいるので、長い通勤時間を読書に費やしています。 新しい技術は常にチェックしていて、深追いするのは自分の興味があるかどうか。主流になりそうであれば追いかけます。

Q 通勤の読書以外の学習法は?

早瀬さん

夜型人間なので、気分が乗るのは深夜。何かを思いついて作ろうってなったら、夜にがーっとやるタイプです。子供たちを寝かしていて自分も寝てしまうことはありますが、子供が先に寝てくれたら自分の時間が取れます。就寝は1:30とか2:00くらい。よって朝は苦手です(笑)。


場所は、部屋の一角に自分専用のデスクスペースを確保していて、「ここはパパのスペースだからね」って言い聞かせています。が、座っていると寄ってきます(笑)


ちなみに上記は平日のパターンです。土日は家族との時間を優先するので、勉強時間は取れません。家族との時間と自分の時間の配分は、都度バランスを取っていくしかないですね。いま一番欲しいのは、最新ガジェットではなく「時間」です(笑)。

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※ろくろ回しをやめた早瀬さん

Q 毎日2時間の自由時間があったら、何をする?

早瀬さん

プログラムをがっつり勉強したいです。立場上プログラムを書く専門職ではないんですが、いろんなことを幅広く会話できて、かつ理解できる知識が必要なので、全体を知っておきたいんです。


やり方は、気に入った本を買って、ひとしきり基本となる知識を吸収します。その後は、ネット上の情報やサンプルを見たり集めたりして、使えるように組み合わせていきます。「とりあえず動けばいい」と思うタイプなので、細かいとこまでやるよりも、だいたい概要を把握できればいいです。

Q 今一番ハマっている分野とかジャンルは?

早瀬さん

データビジュアライゼーションのD3.jsはJSの勉強にもなるし、もっと突っ込んで学びたいです。もともと興味がある領域は、リアルとバーチャルの結合する部分。たとえば、Movable Type をサイネージに流用するとか、ブラウザだけで完結するではなく、リアルな生活と組み合わせて世の中の人の生活を便利にしたいです。


注目しているテクノロジーでは、近距離無線通信のBLE(Bluetooth low energy)があります。最近の例でいうと、GU(ジーユー)には導入済みで、アプリをインストールしたスマートフォンを店舗の持って行くと、店舗のお得情報が自動で通知される、といったものになります。


今年はBLE元年と言われるくらい色々なビジネス展開がされていくと思います。表示するコンテンツをMovable Typeで管理する、などCMSとの組み合わせも面白そうですね。

Q 個人では、Suzuki Type とか SuperNinja を作ってますよね?

早瀬さん

SuperNinjaは、正月に第二子が生まれる直前の暇を持て余していたときに、「一人でChoo Choo TRAINできたら面白いかも」って思い付いたのがキッカケ。3時間でプロトタイプを作りました。ソフトウェア化して無料公開しています。


Suzuki Type は、音楽ライブでゲストと初音ミクがリアルタイムで会話するために作成したソフトウェアを調整したアプリケーションです。


自分で作ったものはパブリックにしていかないと。出さないと伝わらないですから。公開することに意味があります。学生時代は音楽系から情報デザイン等、音に関する作品を作っていました。Maxっていうソフトをその頃から使っていて、今でもソフトウェア制作などで使っています。

superninja.png
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Q 大学の非常勤講師で教えていたんだとか?

早瀬さん

3年間、大学の非常勤講師で週1回教えてました。受け持っていたのは、グラフィックプログラミングの授業です。


デザイン学部でアナログが好きな学生が多かったので「これからのデザイナーは、アナログとデジタルの両方ができないと仕事にならないよ。本格的なプログラマーになる必要はないけど、自分の表現するための引き出しとして使えるようになってね」という話(脅し)はよくしましたね。

Q 息切れせずにがんばるコツは?

早瀬さん

ちょうどよい目標を立てること、かと。小さい目標が動機になることが多々あると思っていて、ボクの場合は知り合いのアーティストの曲をきいたときにこういう演出とかすると面白いんじゃないかな?など思いついてプロトタイプを作ることがあります。目標がちょいちょい湧いてくると、モチベーションになります。


やってみたいと思ったら、何はともあれまず行動することが大事。作りながら考えるのもありですね。


あと、「興味を持ち続ける」ことですかね。ボクの原点は、学生の頃作品展示した時にお客さんに楽しんでもらえたこと。その頃からモノを作って楽しませたい感情があって、デジタルとアナログをつなげたインタラクティブなモノを作っていきたいなと思っています。

Q 最近すげーとおもったものは、インタラクティブな作品事例は?

早瀬さん

ライゾマティクスのやってることは、すごいなーといつも思います。ただ、人を楽しませるのはアイデア次第なところもあって、その辺は絶望せずに(笑)自分なりにやっていければと思っています。

Q 最後にヒトコト

早瀬さん

まとまった時間で一つのことだけ徹底的に勉強する、というのをやってみたいです。予備校の時に5日間数学だけ朝から晩まで合宿でやる、という経験をした後は数学が一番得意になりました。


たとえば、似たもの同士で合宿に行って、一日中もくもくもくとハッカソン的に学ぶ、みたいな。シックス・アパートブログ編集部で企画してくださいよ(笑)。

2014-07-25 18.38.33.jpg ※表情がちょっと怖いよ・・・(笑)。

【過去アーカイブ】

  • 第1回:【シックス・アパートの勉強法】 電車内で立ったままプログラミングする仰天の方法
  • 第2回:【シックス・アパートの勉強法】 複数の書籍を読み込むときの、時短読書術
  • 第3回:【シックス・アパートの勉強法】 “新しい技術を、必要なときに、必要なだけ吸収する”という考え方
  • 【関連ページ】

    hayase.tv

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