社会人20年目のオッサンが語る、「社会人になるってこういうこと」

今年で社会人歴20年になる中山です。こんにちは。

大学を卒業して社会人になったのは、アメリカワールドカップ開催の1994年でした。当時は、インターネットも普及しておらず、パソコンも今のように一家に一台はありませんでした。

就職活動の会社資料請求はハガキでして、説明会の申し込みは実家の固定電話からやってましたからね。就職氷河期だったこともあって、ものすごい枚数のハガキをせっせとこしらえては郵便ポストに放り込んでいました。いやー、時代は変わりましたね。

さて、今回は、この春から新社会人になる方々のために、「社会人になるってどういうことか」をぶっちゃけてみます。(説教ジミた話ではないので、どうぞごゆるりと)


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Photo Credit: Benoit Perreault via Compfight cc

【時間について】 時間が、お金並みに大切になる

学生時代は「時間はあるが、カネはない」だったのが、社会人になると「カネはあるけど、時間はない」と逆転します。よって、時間をお金で買う状況も出てきます。(例:高速道路に乗って時間を節約、読書するためにカフェに入る等)

新社会人になりたてのころは、平日の昼間は先輩や上司に振り回され、夜はクタクタに疲れてしまうので、「(休日以外に)自分の時間がないよー」となってしまうかもしれません。そこでオススメしたいのが早起き。仕事前なら誰にもジャマされず、自由に時間を使えます。読書するもよし、散歩やジョギングするもよし。

エクストリーム出社といって、早朝から観光、海水浴、登山などのアクティビティをこなしたのち、定刻までに出社をするエクストリームなスポーツをこなす人たちもいます。協会のウェブサイトを見てみると、登山してから出社、箱根温泉でひとっ風呂浴びてから出社、鎌倉で観光してから出社する強者がいますね。協会の定義によれば、「エクストリーム出社とは、平日に現れた2時間だけの夏休みである」とのことです。じつに分かりやすいコンセプトです。(私も協会会員です)

日本エクストリーム出社協会


いきなり明日からマネするのは難しいでしょうが、やる気さえあれば、平日の朝からでも時間を作れてしまう良い例です。「ヲイヲイ、社会人って必死だな」と思うかもしれないですが、社会人は必死なんです(笑)。ちなみに、私は雨天でなければ自転車で通勤していまして、往復で50キロ弱走っています。通勤時間をスポーツ(エンターテイメント)にすることで、一石二鳥となっております。

「早起きの方法がわからないよー」という方は、以下を読みましょう。

「早起きの常識を覆したら、毎朝5時に起きられるようになったお話」


【お金について】 アイドリング中もお金がかかる

実家を出て一人暮らしをしたり、世帯を持つと、一事が万事コストです。どくとるマンボウで有名な作家の北杜夫が何かのエッセーで、自宅のトイレで水を流しながら、「この水道代も自分が支払わなければならないのか。これが大人になるということか」と語っていたのを学生時代に読み、「ケチくさい大人だな(笑)」と思っていました。しかし、社会人になると同感できますね。似た例で、私は車で渋滞にハマった時に、「1ミリも前に進んでいないのに、ガソリン代を支払わなければならないのか」と感じます。

個人差があるでしょうが、「貯金しなくちゃ」という危機感は芽生えます。表現が難しいのですが、無意識レベルでお金の心配が頭の片隅にずっと居続けて、消えないかんじです。金の切れ目が縁の切れ目といいますか(笑)。万が一(病気や大ケガ)で働けなくなってしまったらお手上げなので、強制的に天引きで財形貯金をするように設定しないといけないような不安に襲われます。

で、そういう不安を見計らったかのように生命保険の勧誘とか紹介がどこからともなくやって来ますが、あわてて加入せず、信用できる年長者(家族とか上司)に相談するのがいいと思います。

不思議なことに、学生時代はなんとも思わなかった、「人とのお金の貸し借り」をしなくなるのはなぜでしょうか。まあ、同期と飲みに行って、たまたま手持ちが足りなかったから一晩だけ立替えてもらうくらいはありますが。社会人になると友人はなかなかできなくなるのが理由かもしれません。お金の貸し借りがトラブルの元になると本能的に察知し、防衛本能が働いているのでしょう。


【健康について】 社会人の健康は、マッチョになることではない

「健康って大切だなあ」と痛感するのが、休日に病院に行くときとか、有給をとって通院するときです。せっかくの貴重な休日(有給)を、診察や治療に費やすほど、もったいないことはないと思いますね。休日の病院で3時間待ちとか、バカバカしいですもん。

社会人は、ダイエットで食事制限するのが難しいでしょう。学生時代とは比べ物にならないほど外食する機会があり、それはそれで楽しいし、社会人ならではの特権なのですが、油断すると体重が一気にアップします。

社会人にとっての健康って、元気に働き、おいしくごはんを食べたりスヤスヤ寝られて、楽しくプライベートを過ごすのに必要な、過不足のない程度の健康があればよいわけです。社会人スポーツチームに所属して競技に打ち込むのがよいという話でもないし、ましてやマッチョにならねばといった筋肉量の話でもありません。自分にマッチした等身大の健康法というか、他人と競わない、無理のない体調管理法を見つけるのがよろしいかと。


【学びについて】 いくつになっても学びは続く

学校を卒業してテストから開放されると、「もう勉強しなくていいんだ\(^o^)/ひゃっほーい」という気分になりますが、社会人になっても学びからは開放されないんですね。悲しいけど、これ現実なんですよね。

ただ、社会人の学びは自分の興味関心とか業務に直結した領域等、目的がハッキリしているぶん、学生時代のような「やらされ感」は少ないと思います。資格を取る場合は、テスト的なもの受けざるをえないですが、自分の意志でやっている限り、そんなに辛くはないんじゃないでしょーか。

個人的に、社会人になって漢字の読み間違いで先輩に笑われたり、客先で敬語の使い方を間違えて上司に注意されたことはありました。読む・書く・話すの国語って本当に大切だなあと、恥をかきながら学んだのもいい思い出です。

あと、テーブルマナーや冠婚葬祭の振る舞いってあるじゃないですか。学校では教わらない系の知識ですね。作法を知らずに法事に行き、お焼香のやり方が分からず、「前の人のやり方をパクればいいや」と気楽に構えた結果、まさかのトップバッターになってしまって「詰んだ…」という状況になるとも限りません。これは本を1冊読むだけでずいぶん違いますので、やっておいてソンはないと思います。

社会人一年目に営業マンだったころ、取引先に“新人にきつく当たることで有名なコワモテのオジサン”がいまして、私も苦手意識があったんですが、その方にウナギをごちそうになる機会がありました。で、覚えたてのテーブルマナーを披露したところ、「お前、作法をちゃんと知っとって感心やな。それどこで覚えた?」と言われ、グッと距離感が縮まったことがあります。学びって、いくつになっても大切ですね。


参考に、シックス・アパート社員の勉強法を下記に紹介しておきますね。

●第1回:【シックス・アパートの勉強法】 電車内で立ったままプログラミングする仰天の方法
●第2回:【シックス・アパートの勉強法】 複数の書籍を読み込むときの、時短読書術
●第3回:【シックス・アパートの勉強法】 “新しい技術を、必要なときに、必要なだけ吸収する”という考え方

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以上、四十路おっさんの独り言をお送りしました。社会人の方々なら、87%くらいご同意いただけるのではないかと思います。


それでは、すてきな社会人ライフをお過ごしください。

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