記事広告「だけ」が書かれたブログメディア

ちょっと今回は、「こんなの本当にありうるのかな?」と半分疑いながら書いているのですが。

新サービス妄想企画。
第5弾は、「記事広告だけのブログメディア」です。

第1〜第4弾まではこちら↓

  1. 一生に一度だけ書くでもOKな「たまに書くブログ」系サービス
  2. ブログのバックアップをとるサービス
  3. ソーシャル質問サービス
  4. マンガのコマを指定してTシャツにするサービス

どんなサービス?

「記事広告だけのブログメディア」は、一見するとよくあるタイプのブログメディアなのですが、全ての記事にスポンサーがついている、という点が違います。
全てが記事広告、というサイトなのです。もちろんステマではなく、全ての記事に、これが記事広告であることと、スポンサーについての情報が書かれています。

各種データではなく、自分の、仕事でさまざまな記事広告を取り扱ってきた経験と、プライベートでのネットサーフィン(私語?)を見返して思うことなのですが、記事広告であろうとなかろうと、面白ければ、興味深ければまあ別にいいや、と思うのですよね(繰り返しますがステマはダメですが)。

個人的には、「この記事はタメになったけど、記事広告だからダメ」とか、「面白そうだけど、記事広告だから読まない」とは思いません。
確かに記事広告だと、眉に唾をつけ、厳しい批評眼で、距離を置いて読みはします。しかし、それをブッ飛ばすほど面白ければ、読後感は満足です。

だから、記事広告だけのブログメディアだとしても、それが面白いサイトとして成り立つ可能性はあるなと考えた次第です。

特徴はライター陣

さてさて。ところで。

このメディアの特徴は、ライターにあります。

誰が書くのか。

もちろん通常の意味でのライターも書くでしょう。あるいは広告主(クライアント)自身が書く場合もあるかもしれません。応用としては、このサイトの記事は、単に記事広告というだけではなくて、「ネットで発信したい情報はあるのだけど、自前でオウンドメディアを運営/更新し続けるほどではない場合の、『たまにコンテンツを置ける場』としても機能」しますから。

しかし、例えば以下のような方々に書いていただくのも、ネットメディアらしくて良いのではないでしょうか。

  1. 記事広告を置かないポリシーのブログの管理人
  2. Twitterやはてなブックマーク(はてブ)などのソーシャルメディアをメインに活躍している人
  3. まとめサイトやニュースサイトの管理人

自分の個人ブログには記事広告的なものを載せたくない、という人は多いと思います。また、Twitterやはてブなのがメインの方には、そもそも記事広告を書く場所を持っていません(キーワードだけつぶやくというのはありますが、記事広告とは言えないですよね)。
2ちゃんまとめサイトなどにも、記事広告は書けません。

しかし、そういう方々の中には、大変な文章や編集のセンスを感じさせる方が、多数います。
そういう方々に、記事広告を書いていただく「場」を用意する、というコンセプトです。

文章が面白いけど普段記事広告的なものとは縁がなさそう方と、広告を行いたいクライアントとを、マッチングする。
そうすると、今までにないような形でネットに最適化された、ユニークな記事ができあがるかもしれません。

もう10年ほど昔、X51.orgというオカルト系の超人気ブログがありました(現在はサイトの方は更新停止中なようです)。そのブログのサイドバーには広告のテキストリンクが貼ってあったのですが、そのリンク名がことごとく「いかにもX51.orgっぽい」ので、思わずリンク先を見に行ってしまうということがよくありました。
ああいう形で、いつもつぶやきが面白いTwitterのあの人、いつもはてブへのコメント(ブコメ)が秀逸なはてなのあの人、などが、その人の個性を存分に生かして商品やサービスを紹介した場合どうなるのか、というのは、個人的にも大変興味があります。

いつもよりも多い課題

ただ、この企画には問題点がたくさんあります。

ひとつは、バランスの問題。あまりクライアントの要望を聞いていくと、その人の、その文章の「面白さ」がどんどん削られてしまう恐れがあります。それだとこのサイトの意味がなくなります。
僕は個人的には、記事チェックはなし、というくらいがいいと思います。
しかし、「好き勝手に何でも書いていいよ」という形は難しいでしょう。

正しい情報を充分に書き手に伝え、クライアントとの不協和が起きないようにする、クライアントにもこのサイトのコンセプトをご理解いただく、そういうことが可能かどうかというのが大きな課題だと思います。

書き手が集まるの? という問題もあります。
これは担当者の普段のネット活動でどれだけ多くの人と繋がるか、というのは一つのキーポイントだと思います。

もちろん全てのメディアサイト共通の課題、広告がとれるの?というのも問題です。
特に今回企画しているサイトでは、最初にページビュー(PV)数などの実績を示すことができませんので。

いろいろ問題はあるでしょうが……
もし全てをクリアできたら、

「ネットでいつも見かけるあの面白い人が、あの製品のレビューを書いてるんだ。いったいどんなこと書いてるんだろう?」

という記事がいつも並んでいる、ワンアンドオンリーなサイトになれるんじゃないかな、という次第です。
またクライアントからしても、他のメディアとは違う視点や表現で宣伝ができる、ユニークな媒体に思われるのではないかと思われます。

書きながら「今回のはどうかなあ……?」という感じはありますが、いかがでしたでしょうか……

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