担当者が自薦する、各社のオウンドメディアの「ウチらしい」記事とは?【第16回オウンドメディア勉強会レポート】

会社の枠を越えてオウンドメディア担当者が集まり、月イチで勉強しあう「オウンドメディア勉強会」。11月25日(水)に第16回を開催したのでレポートします。

今回のテーマは、「担当者自薦!うちのオウンドメディアらしい記事はこれ!」でした。参加者のメディアの記事の中から、一番ウチらしい記事はこれ!とLTで紹介いただく会です。

選んだ理由と背景を解説することで、「自メディアにおいて大切にしている価値は何か」、「誰にどんな情報を発信し、どういった効果や成果を得ることに重きをおいているか」を再考する機会になり、互いに学び多き場になりました。

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お越しくださったのは以下の皆様です。

各社のイチオシ記事

リクナビネクストジャーナル

転職を希望するタイミングで自社サービスを想起していただくための接点づくりとして、「仕事に役立つ、キャリアを考えるコンテンツ」をテーマに記事を作られています。中でも、印象に残っている記事が二児のママさんライターが書いた

入学後にそびえ立つ「小1の壁」、ワーキングマザーはどう立ち向かう?

量産型ワーキングマザーでいこう

のふたつだそうです。

これらの記事は反響が大きく、ソーシャルシェアもぶっちぎりで高い。バズの理由は、ご本人の主体的な(しかも言いづらいであろう)経験にもとづいているからと分析されていました。メディアを開始して1年半になり、社内の評価は徐々に高まっているとのこと。

機動戦士ガンダムの登場人物になぞらえた文体に親近感があり、ワーキングマザーではない中山(おっさん)も楽しく読めました。

オウンドメディア・ミー

オウンドメディア・ミーは、日本国内のオウンドメディア事例を集めたサイト。オウンドメディアマーケティングやインバウンドマーケティング戦略策定に役立ててもらうことを目的としています。

すでに300メディアほどを収集済みですが、ここ1年は更新をストップしているそうな。今後は、情報をまとめるだけではなく、メディア運営者やマーケターのためのアウトプットもしていきたいとのこと。

STUDY HACKER

2014年6月に始まったSTUDY HACKERのコンセプトは、「スタディ・スマート(賢く学ぶ)」。学びをハックし、合理的&科学的に勉強しようを提唱しているサイトだそうです。学びは根性や努力ではなく、科学なんですね。STUDY HACKERらしい記事はこちらの3記事とのことです。

TOEIC 3ヶ月で400点アップ! 英語の「ジム」 English Company モニターインタビュー

英語を科学的に学ぶ 第2言語習得の研究者

英語が聞けないのはルールを知らないから! 人気トレーナーが教える『英語の耳』の作り方

B2Cビジネスのブランディングを目的にはじめられたそうです。記事のクオリティには気を遣っており、大学の教授に取材することもあれば、同時に1日5記事更新するという量産体制を構築。質と量を両立していますね。

おもてサンド

ウェブ製作&アプリ制作を行うハッカインターナショナルさんの「おもてサンド」は今年で8年目のメディアです。表参道、原宿、渋谷エリアの情報サイトとして、1600件以上のショップ情報を掲載しているそうです。グルメ・文化・ファッションをカバーし、読者の9割はF1ーF3層とのこと。

食いしん坊たちが選んだ! ベスト・オブ・表参道界隈の「手みやげ」

検索流入が多く、かつスマホ閲覧が多いのが特長です。なお、表参道地域非公認キャラクター「たぬ」まで作り、NHKやFMラジオからも取材を受けたこともあるのだそう。

ライフネットジャーナル オンライン

転職を扱うリクナビネクストジャーナルと同じく、生命保険も人生の節目に検討されるイベントです。生命保険のニーズが顕在するタイミング見極めは難しいため、普段から保険以外のコンテンツを読んでもらい、必要なときに社名を想起してもらうことを目的としているそうです。

ライフネットジャーナル オンラインの開始前もデイリーポータルZとコラボして「ハトが選んだ生命保険に入る」等の、コンテンツを出していました。外部サイトでバズると認知は獲得できますが、自社アクセスには繋がりにくいために、自分たちでもやろうかと考えたのが、メディア開設のキッカケとのこと。

2014年8月にオープンし、反響があって思い出深いのは、渋谷区長を取材したこちらの記事だそうです。

LGBTってマイノリティの問題だと思っていませんか?──渋谷区長・長谷部健さん

媒体の認知度も上がってきて、これまで外部媒体にお願いしていたような試みを自社でできるようになったのが大きいそうで、自らコンテンツをコントロールできるのはオウンドメディアのメリットと認識されているとのことです。

Sotai Times

気持ちよく身体を動かすことにより、筋肉の緊張をほどいてボディバランスを正し、自律神経の働きを調整していく健康法である「操体」を指導するサロンのブログ。健康に関連することを中心に書いているそうですが、

「ほぼカニ」と「ほぼカニみそ」で「ほぼカニ丼」を作ってみた!

まもなく横浜展!平日は行列3分でスイスイのスター・ウォーズ展。土日祝は2時間半待ちの混雑らしいです

といった実生活を楽しむTips系記事、快適に過ごすためのノウハウやアイテム系の記事が、読者からの反応が良く、Sotai Timesらしい記事だそうです。

美女マンガ

電子ブックビューアー作っているスターティアラボ株式会社が運営する「美女マンガ」は、美女におすすめ漫画を紹介してもらうというのが基本記事構成。「ウチらしいのはこれ!」という記事はありませんでしたが、画像が美女ばかり。アンテナやスマートニュースにも掲載もされたことがあるそうです。

Cinem@rt

2015年7月の開始なのでまだ4~5ヶ月しか経っていませんが、記事数はすでに300ほどあります。ターゲットは韓流などアジアコンテンツのファン。実際の読者層の8割は女性で、検索流入が多いそうです。

個人としても韓流好きの社員が多く在籍しているのも強みで、韓国ドラマにからめて社員が書いた感動系記事「夢見る頃を過ぎても」も人気だそうです。

他にも、同社の中国人社員が書いた「中国国民的アイドルグループTFBOYS 凄まじい成長中」がCinem@rtらしい記事とのこと。

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以上、第16回オウンドメディア勉強会のご報告でした。それぞれのイチオシ記事から、各社のメディア運営目的、編集方針が学べる良い機会でした。

最後に、このSix Apartブログのイチオシ記事もご紹介します。それは、「【無料DL】オウンドメディアの目的・対象・価値を俯瞰するためのフレームワーク「オウンドメディア・キャンバス」を公開します」という記事。Six Apartブログは、オウンドメディアを運営している人のためのメディアです。この記事は、オウンドメディア運営者、もしくは運営を始めたいと思っている人がいますぐ実践していただける内容を想定して作りました。そして、メディアの目的の一つである、メルマガやソーシャルでSix Apartをフォローいただく動線としても、他記事を上回る成果を出しています。

さて、この記事をご覧の皆さんのオウンドメディアでは、どの記事がウチらしい、イチオシ記事ですか?このページの最下部の方にある Facebookコメントで記事URLとおすすめ理由を書いてくださるとありがたいです。


以上、オウンドメディア勉強会の第16回レポートでした。この勉強会は、実際にオウンドメディアを運営中で、課題や悩みがあり、かつ積極的なディスカッションでGive and Takeできる方ならどなたでも歓迎です。企業横断型の勉強会は、いつも新鮮な驚きに満ちています。「それってどうやったの?」、「こういう時ってどうしてる?」といった、検索しても出てこない情報交換の場です。勉強会に興味のある方は、こちらをお読みになった上でオウンドメディア勉強会事務局までご連絡を。

そして、Six Apartブログの人気企画「突撃!隣のオウンドメディア」の取材先も募集しております。オウンドメディア勉強会に参加していなくてもOKです。「ウチの取り組みを話してもいいよ」、「オウンドメディアの運営について語ってもいいよ」という方、こちらまでご連絡ください。

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