オウンドメディア運営の失敗とそこからの復活について語るLT大会を開催しました【第29回オウンドメディア勉強会レポート】

こんにちは、Six Apart ブログ編集長&オウンドメディア勉強会主催のことぶきです。

毎月第三木曜日に開催しているオウンドメディア勉強会、3月は「なんでやねん!その反省が成功のモト」LT大会を開催しました。今回の登壇者は以下の4名。「失敗から学ぶ」ということでそれぞれ発表&質疑応答を行いました。

ネントリーズ社 小野さん

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ネントリーズ社の小野さんからは、前職および現職でのオウンドメディア運営経験からの「ライターに発注して痛い目にあった」という発表でした。

以前、オンラインで探したライターさんにお願いしたところ、日本語がおかしかったり、内容も薄っぺらく、ほぼ書き直しで二度手間だったため、発注方針を大幅見直し。「量より質!」に変更して、再度募集し、手を挙げていただいた専門家に依頼しました。出てきた記事構成案は、本人の知識に加え、他者への取材を前提にした信頼できる内容で、単価は10倍になったけれど、そのクオリティに脱帽したとのこと。専門家に記事を執筆してもらった結果、検索順位も上がったそうです。

また雑誌の編集の人の熱量の高さには、感銘を受けることも多々あったそうです。雑誌編集者は専門技術者ではなくとも、記事対象への興味関心度も知識も高く、対象への愛情を感じたとのこと。

最後に、ライターアサインに失敗した経験から小野さんが学んだことのまとめとして、以下の2点を共有くださいました。

  • 専門ジャンルの記事は専門家に頼め
  • 専門家はこっちの想像を超えた提案が出来る

オウンドメディアは自社の考えや専門性を知ってもらう場でもあります。外部ライターの記事であっても、社内の専門知識のあるメンバーが監修することも大事という話もありました。

元テニス雑誌編集長&現テニススクールオウンドメディア運営 澄田さん

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テニス雑誌「スマッシュ」編集部に長年在席し編集長を務めた後に独立、現在はテニス界を盛り上げる様々な活動をされている澄田さん。彼からは、編集部時代のインタビュー取材の失敗談とそこからの学びについてお話いただきました。

テニス雑誌編集部時代は、海外トッププレイヤーのような大物のインタビューをする機会が多かったそう。ですが大物の取材は、時間も短く、通訳を介する必要があるなど、取材側もプレッシャーが大きいもの。それでも、薄っぺらな内容の取材にならぬよう、最初と最後の挨拶とインタビューの目的だけは、通訳を介さずに英語で自ら伝えるのがアイスブレイクの重要なポイントだったそうです。インタビュー中は、用意した質問にこだわらず、本人が一番熱量を持って気持ちよく語ってくれる内容を引き出せるよう柔軟に会話をつなげる。わかっていることもあえて、わからないふりをして本人に語ってもらう。といった具体的な、テクニックなどもお話いただきました。

一番大事なことは、「事前にインタビュー相手をよく調べ、相手に興味を持って、インタビューそのものを楽しむべし!」というお話でした。先の小野さんの話にも繋がりますが、自らが取材・執筆する場合は、熱意と知識を持って取り組むことは必須ですね。

スマートキャンプ 「ボクシルマガジン」 水間さん

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ビジネスツール比較サイト「ボクシル」への集客を目的としたメディア「ボクシルマガジン」の水間さんからは、安定して成果を出していくために運営方針をデータドリブンにシフトした話です。

改善前のボクシルマガジンでは、成果目標値を設定していたものの、毎月末に「数字やばい!!足りない!」と焦ることが多かったそう。その理由の一つは、コンテンツ作りばかりを頑張りすぎたこと。次々と新記事の作成に必死で、公開後の記事の成果を振り返って、成果が出た/出なかった記事の傾向と対策を考える時間が不十分でした。

これを反省し、ツールを活用してデータドリブンなメディア運営に切り替えたそう。GinzaMetricsや、Redashといった分析ツールを導入し、記事毎の振り返り用フォーマットも整備。さらには、毎朝15分のMTGを実施し、メンバー全員で数字と効果を共有したことで、何を目的に次の記事を書くのかを明確化することにもつながったそうです。例えば、検索流入・拡散・資料請求・会員登録と目的ごとに記事作りは変わります。過去のうまくワークした記事のデータや内容を参考に、日々改善しているそうです。

ツール比較サービスを運営されているだけあって、高度にツールを活用されていて、さすがです。

セキュアスカイ・テクノロジー 大倉さん

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Webセキュリティ関連サービスを提供するセキュアスカイ・テクノロジーの大倉さんからは、マーケ&広報として運営する、二社協同プロジェクトのWebコミュニティ「セキュリティLABO」での活動と課題について発表してくださいました。

「セキュリティLABO」は、セキュリティ界隈の専門家とオンライン・オフラインで情報交換ができるクローズドなコミュニティです。目指すのは、コミュニティの活性化。そのために、4回のオフラインの情報交換会を開催してきたほか、オンラインでのアドバイザーとの議論や話題提供のためのサイトコラム更新などをしてきたそうです。

課題は、セキュリティ技術の難しさと非公開情報の多さ、リソース不足などで効果的なメディア運営につなげられていないこと。コミュニティの成長のためには、外から来てくださる人を増やすためのコンテンツの更新も必須とわかっていつつも、どうしても現在の参加者のためのイベント企画・運営にリソースを割かれてしまうそうです。

大倉さんの考える解決方法は以下の3つ。

  • 専門知識のあるライターに協力を依頼
  • 自分が苦手なことや事務的な作業は外注
  • オウンドメディア勉強会で情報交換

というお話でした。一人広報でオウンドメディアと勉強会というリアルイベントを両方運営していることぶきとしても、うなづけることばかりの話でした。このオウンドメディア勉強会は、同じような課題を持つ人同士で、現実的な現場目線の解決策を共有する場所にしたいと思って運営しています。赤裸々な課題と解決策を発表してくださり、ありがとうございました!

まとめ

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以上、オウンドメディア勉強会レポートでした。ご登壇・ご参加いただいた皆さま、会場協力頂いた21cafeさん、ありがとうございました!

次回は、4月20日(木)に、五反田freee社オフィスをお借りして開催します。テーマは、「メディア関係者として知っておきたい、著作権・法令について

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ホットなテーマだからか、イベント公開の翌々日には満席になってしまったので、いま5席だけですが増枠しました!お申し込みは、今のうちにどうぞ。


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